20代の後半に職場の研修で3泊4日の東京出張がありました。研修会場は虎ノ門。宿泊先は自由に決めていいということだったので渋谷のホテルを予約。東京は修学旅行とプライベート旅行で2度行ったことがある程度で東京といえば渋谷という田舎者の発想です。
研修は17時できっちり終わるので以降はフリータイム。フラフラと田舎者がすまし顔であてもなく街をかっ歩していたところ店先に素敵な革張りの椅子が飾られている小さなお店を発見。吸い込まれるように中に入ってみるとバッグや財布などの色とりどりの革製品がたくさん並んでいるお店でした。店名は『HERZ』なんて読むのかもわからない…
今回はその素敵な革製品を扱っている『HERZ』のお話です。
ハンドメイドレザーバッグのHERZ(ヘルツ)
この頃の私はバッグを持ち歩く習慣はなく財布はお尻のポケットにさして出歩いていたのでバッグが欲しいと思ってはいたのですが地元のお店には心惹かれるバッグはなかなか売っていませんでした。そんなタイミングでこのお店に出会ったのだからこれはきっと運命ってやつ。
店内にある商品は心惹かれるものばかり…バッグや財布はもちろん、文房具やインテリア小物などなど、値札を見ても質感のわりにはそれほど高くはない。すぐに何か買いたい衝動に駆られましたが即決できるほどの余裕もないのもあるが、ここはいったん持ち帰って検討したいと店員さんに相談すると「白黒のコピーしか無いんですが…」とカタログをコピーしたと思われるA4用紙を封筒にいれてくれました。
宿泊先のホテルに持ち帰りカタログをみて店の名前がHERZ(ヘルツ)と読むことを知りました。
トートとリュックの2WAYバッグ
出張が終わり自宅に帰ってからもショルダー、トート、リュック、ウエストバッグ…と自分のスタイルにあったものがどれか?さらにカラーも豊富だったのでカタログを見ながらのシュミレーションが続きました。そしてやっと購入を決心したのが『トートとリュックの2WAYバッグ』色はチョコレートブラウンです。
インターネットもない時代、どのように注文をしたのか憶えていないのですが恐らく電話かFAXだったのは間違いないところ。
受注生産だったためしばらく時間がかかりました。
お出かけ用から普段使いへ
商品が到着してからはお気に入りの逸品となり、大切に使っていたためどこかお出かけをするときなどにはいつも持ち歩いていました。最初のうちはトートバッグとして使うことが多かったため数年後に片方の手持ちが切れてしまうことがありましたが、それがたまたま東京旅行をしている最中だったのでお店にいって修理を依頼したということもありました。
それから数年、服装もどんどん変化していき、このHERZ(ヘルツ)のバッグもクローゼットに眠っている時間が長くなっていたところ『これがいい、これでいい、これでいこう』とシンプルに生活すると決めた中で上着はBarbourを中心に着るようになりHERZ(ヘルツ)も復活。以前はお出かけ用としていたこのバッグを普段からガンガン使うようになりました。
不思議なもので25年経ち、やっと私に馴染んだような気がします。
まとめ
HERZ(ヘルツ)は東京にあるひとつひとつ手作りの革製品を販売している質実剛健といえるメーカーです。ビジネスシーンに合うカッチリとした作りの物からジーンズなどのカジュアルで生活に馴染む製品がたくさんあります。けっして安い製品ではありませんが一生の相棒になるような革製品をぜひ見つけてみてください。